[MATLAB] 2.2 スクリプト

2.2 スクリプト

 MATLABではコマンドウィンドウにて逐次的にコマンドを入力し,作業を進めることができる。しかし,まとまった処理を行いたい場合もある。そのような場合,必要なコマンドをファイルに記述しておき,これを一度に実行することができる。このようなファイルを「スクリプト」と呼ぶ。

(1) スクリプトファイルを作成する

 例として,ここまでの例をまとめたスクリプトを作成してみる。

1) ツールバーの [New Script] ボタンをクリックする。

2) 表示されたエディターに,以下のコマンドを記入する。

 ※結果を比較できるよう,変数名をあえて小文字にしている。

 ※“%” 以降はコメント文で,命令には直接影響しない。必ずしも入力する必要もない。

a=[1,2,3; 4,5,6; 7,8,9];  % 行列aの定義
b=magic(3);  % 行列bの定義
s1=a+b;
m1=a-b;
p1=a*b;
p2=a.*b;
d1=a/b;
d2=a./b;

図 2.7 スクリプトの例(ファイル名:script2_1.m)

3) 図 1.1の①②を使い,ファイルを保存するフォルダーに移動する。

4) ツールバーの [Save] ボタンをクリックし,ファイル名を付けて保存する1

(2) スクリプトを実行する

 先ほど作成したスクリプトファイルを実行してみる。

1) 図 1.1の①に保存したスクリプトファイルが表示されていることを確認する。

 → もし表示されていない場合,ファイルの場所に移動する。

2) コマンドウィンドウにて,スクリプト名※を入力し実行する。

 以上の操作で,コマンドウィンドウに結果は表示されないものの,図 1.1③のワークスペースパネルにスクリプトを実行することで作成された変数(a, b, p1など)が表示されているはずである。これらの具体的な中身を確認したい場合,ワークスペースにおいて変数名をダブルクリックするか,コマンドウィンドウにて変数名のみを入力しリターンキーを押す。

>> script2_1
>> a
a =
     1     2     3
     4     5     6
     7     8     9

>> b
b =
     8     1     6
     3     5     7
     4     9     2

図 2.8 スクリプトを実行し変数a, bの内容を確認したところ

図 2.9 スクリプトを実行した際の画面


  1. 拡張子は “.m” とする。フォルダー,ファイル名に全角文字は使わないほうがよい。 ↩︎

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